当研究所の甲状腺刺激ホルモン(TSH)の正常基準範囲は0.35から5.5mIU/Lである。 レボチロキシンで患者を治療するとき、TSHレベルがこの範囲内にあり、患者が他に無症状であれば、私は投与量を調整しない。 同僚は、TSH値を2mIU/L以下に保つためにレボチロキシンの投与量を調整すべきだと教えてくれた。 彼は、TSH値が低いほど脂質プロファイルが改善すると感じている。
TSHの範囲を狭くすることを提唱する専門家もいれば、広い範囲が適切であると述べる専門家もいる。
—- Bruce Schober, DO Easley, SC
全米臨床生化学アカデミーによる最近の検査ガイドラインでは、甲状腺機能が正常な人の95%以上はTSHレベルが2.5mIU/L未満であるとしています1。 大規模で真に「正常」な集団では、白人アメリカ人のTSH値の平均は1.40mIU/Lであり、アフリカ系アメリカ人(橋本甲状腺炎の結果、初期の甲状腺障害が基礎疾患として発生することは非常に少ない)では、1.18mIU/Lである1。南カリフォルニア大学の基準検査室の基準範囲の上限は、2.6mIU/Lまで下がっている。 私の考えでは、上限が5.5mIU/Lの基準範囲をまだ使っている検査室は無責任である。
私は、1回のわずかなTSH値の異常に基づいて、患者に生涯レボチロキシン療法を始めることはないだろう。 3~6mIU/Lの範囲にある患者は、抗TPO抗体の検査とともに、2ヵ月後にTSH値を再測定する必要がある。
すでにレボチロキシンを服用している患者で、甲状腺癌の病歴がなく(TSH抑制が必要かもしれない)、TSH値が3から6mIU/Lの間にある場合、私は投与量を増やしてTSH値を0.5mIU/Lから最大2.0mIU/Lの間に漸減させようと考えている。 理想的なレベルは、上記の平均値である白人アメリカ人の1.40mIU/Lまたはアフリカ系アメリカ人の1.18mIU/Lに近いものである
—- Leonard Wartofsky, MD Chairman, Department of Medicine Washington Hospital Center Washington, DC