Medical reviewed by Peter C. Enzinger, MD
バレット食道は胃食道逆流症、またはGERDの合併症で、時に食道がんの前駆体となる可能性があります。 食道(口から胃に食べ物を運ぶ管)を覆う組織が、食道への胃酸の慢性的な逆流の結果、腸を並べる組織と似てきたときに、この状態が発生します。
この症状は驚くほど一般的で、アメリカ人の約6人に1人が毎週逆流の症状を持っており、そのうちの約10パーセントがバレット食道を持っています。
バレット食道の症状/原因は?
バレット食道はGERDの合併症であることが多いため、多くの人にGERDの症状がみられます。 慢性的な胸やけ、吐き気、胸や上腹部の痛み、嘔吐、嚥下障害、口臭、呼吸器障害などです。
バレット食道が食道がんになる頻度は?
バレット食道があると食道腺がんという食道のがんの発症リスクが少し高くなります。 バレット食道と診断されたら、定期的に食道の検査を受けて、前がん細胞を発見することが大切です。
バレット食道のリスクがある人は?
胸やけ、喉頭炎、吐き気などのGERDの症状が慢性的にある人は、バレット食道を発症するリスクが高いといわれています。 実際、GERDのある人の約10%が発症します。
長期的にGERDがある白人男性も、喫煙者や太り過ぎの人と同様に、バレット食道を発症する可能性が他の人より高くなります。
バレット食道になったら食道がんになる?
バレット食道があるすべての人に、食道がんが発生するわけではありません。 バレット食道を持つ人の1%以下が食道がんになるため、リスクは低いのです。
バレット食道と診断されたらどうしたらよいですか?
バレット食道と診断されたら、医師による定期検診を継続することが大切です。 主治医は、食道にがんや前がん細胞がないかを調べるために、定期的に内視鏡検査を受けるよう勧めるでしょう。 内視鏡検査では、医師がカメラ付きの長くて柔軟なチューブを喉から挿入して食道を調べます。
バレット食道は自然に治りますか?
バレット食道の治療には、GERDの症状をコントロールすることが必要です。 これは、脂肪分の多い食べ物、チョコレート、カフェイン、香辛料の多い食べ物を控えるなど、ライフスタイルを変えることによって行われます。 また、胃酸の分泌を抑えるプロトンポンプ阻害薬、胃酸を中和する制酸剤、胃から腸への食物の移動を促進する促進剤などの薬物療法も有効です。
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