Abstract

不定愁訴(ADS)は呼吸器系の貴重な情報を提供し、慢性閉塞性肺疾患(AECOPD)の急性増悪の診断に貢献すると考えられている。 しかし、疾患の安定期と増悪期においてARSがどのように振る舞うかは不明である。 そこで本研究では,安定期と増悪期のCOPD患者を対象にARSを比較した。 呼吸音は,主管にマイクロホンを装着した聴診器を用いて左右の胸部後方で同時に記録した. 気流はニューモタコグラフで標準化(0.4-0.6l/s)し,記録した. 呼吸相は、気流信号とARSを用い、開発したアルゴリズムで検出した。 データは中央値で示した。

年齢(p=.51)、GOLDグレード(p=.41)については、各群に差はなかった。 AECOPD患者では、吸気性(2.97 vs. 1.20、p<.001)および呼気性(3.17 vs. 0.83、p<.001)クラックルが有意に多く見られた。 また、喘鳴占有率は吸気時(3.28% vs. 1.12%、p=.019)、呼気時(3.80% vs. 1.77%、p=.013)においてAECOPD患者において有意に高くなった(図1)

AECOPD患者においては、クラッキングや喘鳴は有意により多く発生することが示された。 これらの知見は、コンピュータによる聴診がAECOPDの検出および/またはフォローアップに有用なツールになり得ることを示唆している

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