背景:腹部痛は器質的な胃腸疾患の徴候のない一般成人集団のサンプルにおいて、不安および抑うつスコアと関連している。 腹痛は一般社会でよく見られるが,過敏性腸症候群(IBS)の診断基準を満たすのはごく一部である。 不安や抑うつがIBSと関連していることは知られているが,症状を伴う残りの部分における気分障害の役割は不明なままである。 我々は、大腸内視鏡検査で器質的大腸疾患のない一般住民を対象に、腹痛、不安、うつ病、QOLの関連性を検討することを目的とした。

Methods: 一般集団から無作為に選んだ平均年齢54歳(27~71歳)の被験者272名を対象に、臨床評価、大腸内視鏡検査、器質的胃腸(GI)疾患の除外のための検査が行われた。 すべての被験者が1週間のGI症状日記、Rome II modular questionnaire、Hospital Anxiety and Depression Scale、Short Form 36に回答した。

主な結果 22名の被験者が器質的疾患により除外され、残りの1532名の日常症状記録が解析に利用可能であった。 34%(n = 83)が少なくとも1回の腹痛を日記に記録していた。 12パーセントがIBSのRome II基準を満たした。 腹痛を報告した被験者とそうでない被験者では、不安および抑うつスコアがともに高かった(P < 0.0005およびP < 0.0005)。 IBS診断(Rome II)とは独立した不安と抑うつのスコアは、痛みの報告を予測し、また痛みの負担と正の相関があった。 QOLスコアは腹痛のある被験者で概して低かった。

結論 &推論。 不安や抑うつは、IBSだけでなく、より軽度で微妙な消化器症状を持つ健常者においても、機能性腹痛と関連していることが示された。

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