近年、建築照明の分野で白色LEDが使われるようになり、ランプの効率が大幅に向上している。 販売店では「発光効率の飛躍的な向上が期待できる」と謳っている。 このような主張は真に受けることはできない。 発光効率とは何なのか、白色LEDの発光効率はどの程度なのか。

近年、各メーカーはLED製品の発光効率を競い合っている。 しかし、「発光効率」や「使用条件」の定義が統一されていないため、注意が必要です。 しかし、「発光効率」や「使用条件」については、統一された定義がなく、企画・設計者にとって理解しがたい解釈もしばしば見受けられる。

白色LEDの理論的最大発光効率

人間の目の網膜には、赤、緑、青の受容体が約700万個存在します。 これらは色を認識するもので、錐体と呼ばれています。 しかし、そのほとんど(約60%)が緑色の受容体です。 そのため、物理的な放射力は同じでも、人間は緑という光の色を赤や青よりずっと明るく感じてしまうのです。
明るさに適応した人間の目にとって、相対的な分光感度は555nmの波長で最大となります。 人間の目が経験する最も高い明るさの知覚は、555nmの波長の緑色の光で生成される。 555nmで理論的に達成可能な最大の発光効率は、全部で683lm/Wです。 この文脈で、専門家は「光放射等価Km」に言及している。 しかし、実際にはこの値には達しない。もしそうだとすると、1Wの物理的放射パワーをロスなく可視光に変換できることになるからだ。
もちろん、単色の緑色光は最も効率的であったとしても、ほとんどの照明目的には適さない。 プランナーは、さまざまな色温度と最適な演色性を持つ白色光を使いたいと考えている。 しかし、可視光領域(380~780nm)の波長で単純に分光分布を埋めてしまうと、理論上の最大発光効率は下がってしまうのです。 最大発光効率は分光分布に依存する。

発光効率のスペクトル依存性

以下の表は、DIALで数学的に求めた各種スペクトルの理論上の最大発光効率を示しています。

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